話題のトピックについて、詳細に触れています。
2021年5月21日以前の記事です。
2018.03.16
訪日外国人客の増加に対応するため昨年10月に羽田空港に導入された顔認証ゲートを12日、自民党司法制度調査会長として同僚議員とともに視察した。
顔認証ゲートは、三台の機械が設置されており海外から帰国した日本人が利用する。事前登録は不要。照合機がパスポートに内蔵されているICチップを読み込み、中に登録されている顔写真と目の前に立った人の顔を照合する。
パスポートの写真にはない眼鏡をかけていると、認証できないこともあり,その場合眼鏡をはずすよう指示が出る。
1日の羽田空港に帰国する日本人の2割強の約2600人が利用している。顔の特徴を捉えて照合しているが、髪型が大きく異なるなどでエラーとなる人もいる。
あっという間に審査が終わるので、扉が開いたことに気が付かない人もいることから、透明な扉に蛍光テープが貼ってある。
私たちが見ている間にも、修学旅行から帰国した生徒などが続々利用していった。
ただ、このコーナーを通るとパスポートにスタンプが押されないので、係官が3台に対して1人いて、帰国スタンプを希望する人には押してあげていた。自動化ゲートを導入することにより、帰国する日本人にかける手間を省くことで、増加する外国人の入国に人手を割けるようにする。外国人の入国は偽造パスポートでないか点検したり、旅行目的と言いながら実際には闇で労働する狙いがあるなど係官が厳重に点検する手間がかかる。
実際、観光目的の来日としているので行先を尋ねたら「富士山」、「富士山まではどうやって行くのですか?」、「タクシーで行く」というやりとりのあと、所持金が僅か2万円というケースもあるそうだ。
現在,顔認証ゲートは羽田空港の3台だけだが、平成30年度中に成田、羽田、関西、中部、福岡の5つの空港に新たに134台設置する予定。
もう1つ見たのは、出国の際の指紋認証による自動化ゲート。
日本人と日本に住む外国人が対象で、左右の人差し指の指紋を事前登録するのに15分程度かかる。登録の機械は自動化ゲートの隣にある。羽田空港の1日の登録数は、およそ140人。全国で約21万6千人が登録しており、全国の空港共通の登録のため入国時と出国時の空港が異なっていても利用できる。海外出張の多いビジネスマンなどリピーターが中心で、1年にのべ275万人が利用しており,その9割が日本人。
これも出国スタンプを押さないためパスポートを頻繁に増刷しないで済む。ただ、会社に海外出張を証明するなどのため、定期的に情報開示の手続きに来る人もいるという。