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2021年5月21日以前の記事です。
2018.05.01
墨田区の向島ロータリークラブ(田尻吉正会長)のメンバー約40人が26日、南麻布のフィンランド大使館を訪問。
ニエミ公使から堪能な日本語で20分の講演を聞き、その後のシウコサーリ大使のレセプションパーティーを楽しんだ。紹介者である私も参加した。
北欧のフィンランドは日本とほぼ同じ面積で、人口はわずか550万人。森と湖に恵まれた自然の美しい国で、サンタクロースとムーミンを生んだ国。「サウナ」はフィンランド語で、同国には家庭や職場など合わせて300万もサウナがあるそうだ。携帯電話のノキアの本社があり、IT産業や科学技術に優れている。
1917年にロシアから独立、その前の歴史ではスウェーデン領だったこともある。こうした安全保障上の緊張感から、現在も男子のみの徴兵制がある。ソ連に隣接することから東西冷戦期には中立の立場を取らざるを得ず、ソ連崩壊後の1995年にやっとEUに加盟した。
日露戦争に東洋の弱小国日本が勝ったことに勇気付けられたことから、日本への親近感は根強い。公使は「東郷さん(日本海海戦に勝利した東郷平八郎元帥)ありがとうございます」と笑顔で頭を下げて見せた。
公使は「東大大学院に入って日本との縁ができた25年前には、日本とフィンランドの航空便は週2便しかなかったが今ではフィンエアーと日本航空を合わせ週35便に増え、成田・関空・中部・福岡の4つの空港から飛んでいる。日本からはヨーロッパで一番はやく着き、乗り換えて中欧などへのビジネス客も増えた。また日本とフィンランドの大学の間で100の提携関係がある。
今後、安全保障や北極海の活用、環境、科学技術などの分野で協力関係を深めたい」と話した。
一昨年3月にはニーニスト大統領が来日、昨年7月に安倍総理がフィンランドを訪問するなど、両国の関係の深まりを説明した。来年、両国は外交関係樹立100周年を迎える。
向島ロータリークラブ、シウコサーリ大使双方から驚きの「ご縁」が紹介されて盛り上がった。全国各地のロータリークラブが17年前に海外から交換留学生を受け入れた際、向島ロータリークラブがお世話したのはフィンランドの女子高生だった!その女子高生はクラブ員の家庭に月ごとにホームステイ先を変えて滞在し、墨田区内の日大一高に通ったという。
一方、大使は今も母国に健在な87歳の父親が、フィンランドのあるロータリークラブのメンバーで、ロータリークラブ発祥の地、米国ジョージア州に、クラブの奨学金で留学した経験を語った。
「フィンランドに帰国した際、日本のロータリークラブの方々と出会うことが出来たと話して聞かせたい。」と挨拶。