話題のトピックについて、詳細に触れています。
2021年5月21日以前の記事です。
2019.03.04
3月3日、「日本博」(文化芸術の祭典)の旗揚げ式が国立劇場で行われた。「2020年東京オリンピック・パラリンピックはスポーツだけでなく、文化の祭典でもある」という考えから、「日本人と自然―縄文文化時代から現代まで続く『日本の美』」をテーマに国内外に発信する。
縄文土器をはじめ、仏像彫刻浮世絵や屏風などの絵画、工芸品、染織、能や歌舞伎など伝統芸能から漫画、アニメにいたるまでの芸術、芸能など、何でもアリ。わが地元のすみだ北斎美術館も米国の美術館との共催イベントなどで参加が決まっている。2019年度は観光出国税のうち約34億7000万円を充てる。
旗揚げ式では、林英哲さんのグループが大太鼓を演奏した他、トークセッションには、歌舞伎俳優の中村扇雀さん、尾上菊之助さん、宮田亮平文化庁長官らのトークセッションもあった。
歌舞伎の2人はこの日から初日公演があった満開の桜を背景とした2つの作品の主役。
中村扇雀さんは「ラスベガスやブロードウェーでも負けたと思ったことはない。イタリアで歌舞伎をやった時には、ジョルジオ・アルマー二が、私の衣装を見て、配色や柄の配置に感嘆した」と胸を張った。
尾上菊之助さんは、昨年モスクワとサンクトペテルブルクで公演。シェイクスピアの「十二夜」やインドの叙事詩を歌舞伎にしたりしているが、「自分で楽しみながら、新作を作っています」。そんな菊之助さんに宮田長官は「下町ロケットよかったね。一歩踏み出す勇気が大事なんだよね」と。
元東京藝術大学長の宮田さんは自作の鍛金のモチーフであるイルカを家紋代わりとした着物姿だった。
旗揚げ式の最後に柴山昌彦・文科大臣と宮田長官がセリで上り、柴山大臣が歌舞伎の見得を切り、宮田長官本人が制作した銅鑼(どら)をたたいて開幕を宣言した。